
インドネシア / バリ島のカレンダー 暦
13,770もの島からなる群島国家インドネシアには、実に多様な民族、言語、宗教、文化があります。
インドネシアの国民の90%以上はイスラム教を信仰していますが、カトリック、仏教を信仰するインドネシア人もいます。また、バリ島ではバリ・ヒンズー教徒が90%以上を占めると言われています。
イスラム教をはじめ、キリスト教、仏教、ヒンズー教の代表的な祭日もインドネシアの国全体の祝日となっています。
また、バリ島にはインドネシアの国全体の祝祭日以外に、バリ・ヒンズー教にのっとった暦に基づいたバリ州独自の祝日が数多くあります。バリ州独自の祝日は、官公庁、企業、学校などがお休みになります。
バリ島で使われるヒンドゥー教の2つの暦、ウク暦とサク暦
バリ島では、ヒンドゥー教の伝統的なウク暦とサク暦という二つの暦が使われています。
ウク暦は35日を6ヶ月として、6ヶ月で一年、つまり210日で1年となります。寺院の創立記念日を祝うオラダンや、日本のお盆にあたるガルンガン&クニンガンなどは、このウク暦に従っています。
サカ暦は29日~30日を1ヶ月とする陰暦です。サカ暦の行事としては、新年のニュピが代表的です。ニュピの日は、旅行者でも外出できません。
また、バリ島のお盆にあたるガルンガンの日から数日間は、多くのショップやレストランがお休みになるので、ショッピングされる方は要注意です!
ところで、バリ島には島民の生活に欠かせない人気カレンダーがあります。I Kt Bangbang Gde Rawi氏のワルタ・ヒンドゥー・ダルマカレンダーです。
日本のカレンダーと違って、曜日が横列ではなくて縦列のレイアウトに、ヒンドゥー教はもちろんのこと、イスラム暦・バリヒンドゥー暦・ウク暦・サカ暦・西暦など、インドネシアの祭日・祝日を一目でチェックできる優れものです。
しかも、インドネシア語、ヒンディー語、英語、日本語で表記! 裏面には、一年356日の日の出・日の入と月の出・月の入の時間が、バリ島の4ヶ所の地域ごとに記載。バリを訪れたら是非、この通称、バンバンカレンダーをゲットしたいところです。
以下、インドネシア、バリ島の祝祭日をまとめてみました。
2023年インドネシア / バリの祝日・祭日・休日
※赤字がインドネシアの祝日です。
※オレンジがバリ島の祝日です。
- 2023年1月1日(日)元旦 / New Year / Tahun Baru Masehi
- 大晦日から元旦にかけてのバリ島は、インドネシア国内&外国人旅行者で混雑しますが、特に宗教的には儀式は行われません。ショップやレストランも通常営業しています。ホテルやレストラン、そしてクタビーチなどではカウントイベントが行われます。年が明けると、街中のワルンや屋台などで売られている紙製のトランペットを一斉に吹き鳴らす習慣があります。お店は通常通り営業しています。
- 2023年1月3日(火)ガルンガン前日祭(プナンパハン・ガルンガン) / Hari Penampahan Galungan
- ガルンガンを祝うための準備をする日です。家を清掃し、家の前には竹をヤシの葉作物、果物、稲、砂糖きびなどを吊るしたペンジョール(竹飾り)を立てます。
- バリ州の祝日
- 2023年1月4日(水)ガルンガン(迎え盆)/ Hari Raya Galungan
- 祖霊神を祭る儀礼で、日本で言えばお盆に当たります。祖先の霊がガルンガンの5日前に地上に降りてきて、ガルンガンの5日後に天に帰るとされています。バリ中が帰省ラッシュで混雑します。また、休みのお店もあるため、この時期にバリ島を旅行される方は注意が必要です。
- バリ州の祝日
- 2023年1月5日(木)マニス・ガルンガン / Hari Umanis Galungan
- ガルンガンの翌日は、各家のサンガでお祈りを捧げて、家族や友人・親戚の家を訪ねる習慣があります。
- バリ州の祝日
- 2023年1月14日(土)クニンガン(送り盆)/ Hari Raya Kuningan
- ガルンガンの10日後、先祖の霊を天に送り返す儀式を行う日です。家の前にペンジョールと呼ばれる竹の幟が立て、黄色く色づけされたご飯を作ってお供えをします。
- バリ州の祝日
- 2023年1月22日(日)イムレック(中国歴2573年元旦) / Tahun Baru Imlek
- 中国暦のお正月、いわゆる旧正月です。旧正月から10日間ほどは、インドネシア国内の華僑や中国人旅行者が大挙してバリ島を訪れるため非常に混雑します。この期間、バリ島を旅行される方は宿などの手配は早めに!
- 国の祝日
- 2023年1月23日(月)政令指定休日 / Government-decreed holidays
- イムレック後の休暇奨励日。
- 2023年2月18日(土)モハメッド(ムハンマド)昇天祭 / Prophet Mohammad’s Ascension / Isra Mi`raj Nabi Muhammad SAW
- モハメッド(ムハンマド)が大天使ガブリエルに伴われて天へ召され、預言者となった日を祝うイスラム教の祭日です。
- 国の祝日
- 2023年3月22日(水)ニュピ / ヒンドゥー正月(サカ暦1945年元日) / Saka New Year / Hari Raya Nyepi
- ヒンドゥー教の「サカ暦」の新年元旦です。ニュピとは「静寂の日」という意味で、悪霊が過ぎ去るのを待つ日です。午前5時から翌日の午前6時までの間、一切の外出と電気や火の使用を控えます。飛行機の発着から、タクシー、ベモなどの交通機関も完全にストップし、お店、レストラン、旅行会社も休業します。旅行者もホテルなどからの外出することが出来ません。この時期にバリ島を旅行される方は注意が必要です。
- 国の祝日
- 2023年3月23日(木)政令指定休日 / Government-decreed holidays
- ニュピ後の休暇奨励日。
- 2023年4月7日(金)聖金曜日 / Good Friday / Wafat Isa Al-Masih
- キリスト教の復活祭の前の金曜日にあたる日です。「キリスト受難祭」「受苦日」とも呼ばれます。インドネシアでは国の祝日となっています。
- 国の祝日
- 2023年4月21日(金)政令指定休日 / Government-decreed holidays
- 断食明け大祭前の休暇奨励日。
- 2023年4月22日(土)・23日(日)断食明け大祭 / イドル・フィトリ / Idul Fitri
- 1ヶ月間続いたラマダン(断食)の終わりを祝うイスラム教の大祭です。イドはアラビア語で祝宴を意味し、フィトルは断食の終わりを意味するアラビア語です。イドゥル・フィトリから10日間ほどは、バリ島に休暇にやって来るインドネシア人が非常に多く、とても混雑します。この時期にバリ島を旅行される方は注意が必要です。
- 国の祝日
- 2023年4月24日(月)・25日(火)・26日(水)政令指定休日 / Cuti Bersama Lebaran
- 断食明け大祭後の休暇奨励日。
- 2023年5月1日(月)メーデー(レイバーデー) / Labor Day
- 5月1日は、世界各地で春の訪れを祝う日、あるいは労働者による祭典が開かれる祝日となっています。インドネシアでも労働者に配慮して2014年から国の祝日となっています。
- 国の祝日
- 2023年5月18日(木)キリスト昇天祭 / Ascension of Jesus Christ / Kenaikan Isa Al-Masih
- 復活したイエス・キリストが天に召されたことを記念するキリスト教の祭日です。
- 国の祝日
- 2023年5月20日(土)サラスワティ / Hari Raya Saraswati
- 学問・知識と芸術の女神、デウィ・サワスワティ神の日で、書物にお供えをして感謝の儀礼を行います。この日は読書や書き物が禁じられています。
- バリ州の祝日
- 2023年5月24日(水)プガルウェシィ / Hari Raya Pagerwesi
- 神々が鉄柵となって悪霊から守ってくれることを感謝するバリ・ヒンドゥーの重要な祝日です。自動車、モーターバイク等鉄から出来ている製品に感謝のお祈りを捧げます。
- バリ州の祝日
- 2023年6月1日(木)パンチャシラの日 / Hari Kesaktian Pancasila
- パンチャシラとは、1945年6月1日にスカルノ元大統領が提唱したインドネシア建国五原則(唯一神への信仰、人道主義、インドネシアの統一、民主主義、社会的公正)のこと。人口の約9割がイスラム教徒でありながら、多様性を認める多宗教国家として発展する礎となったと言われています。2016年から国の祝日となっています。
- 国の祝日
- 2023年6月2日(金)政令指定休日 / Government-decreed holidays
- パンチャシラ後の休暇奨励日。
- 2023年6月4日(日)ワイサック(ウエサク) / 仏教大祭 / Hari Raya Waisak
- ブッダの生誕を記念して行われる年に一度の祝日です。日本では花祭りと呼ばれている日です。
- 国の祝日
- 2023年6月29日(木)イスラム犠牲祭(メッカ巡礼最終日) / イドル・アドハ / Idul Adha
- イスラム教の最初の預言者・イブラーヒーム(アブラハム)が、自らの長男であるイスマーイール(イシュマエル)をアッラーフへの犠牲として捧げた事を記念する祭日です。世界中のイスラム教徒によるメッカへの巡礼の最終日にあたります。
- 国の祝日
- 2023年7月19日(水)イスラム(ヒジュラ)暦1445年 新年元日 / Islamic New Year / Tahun Baru Hijriyah
- イスラム(ヒジュラ)暦の元旦です。預言者ムハンマドがメッカからメディナ(ヤスリブ)へ聖遷(ヒジュラ)した年を元年としています。
- 国の祝日
- 2023年8月1日(火)ガルンガン前日祭(プナンパハン・ガルンガン) / Hari Penampahan Galungan
- ガルンガンを祝うための準備をする日です。家を清掃し、家の前には竹をヤシの葉作物、果物、稲、砂糖きびなどを吊るしたペンジョール(竹飾り)を立てます。
- バリ州の祝日
- 2023年8月2日(水)ガルンガン(迎え盆)/ Hari Raya Galungan
- 祖霊神を祭る儀礼で、日本で言えばお盆に当たります。祖先の霊がガルンガンの5日前に地上に降りてきて、ガルンガンの5日後に天に帰るとされています。バリ中が帰省ラッシュで混雑します。また、休みのお店もあるため、この時期にバリ島を旅行される方は注意が必要です。
- バリ州の祝日
- 2023年8月3日(木)マニス・ガルンガン / Hari Umanis Galungan
- ガルンガンの翌日は、各家のサンガでお祈りを捧げて、家族や友人・親戚の家を訪ねる習慣があります。
- バリ州の祝日
- 2023年8月12日(土)クニンガン(送り盆)/ Hari Raya Kuningan
- ガルンガンの10日後、先祖の霊を天に送り返す儀式を行う日です。家の前にペンジョールと呼ばれる竹の幟が立て、黄色く色づけされたご飯を作ってお供えをします。
- バリ州の祝日
- 2023年8月17日(木)インドネシア共和国独立記念日 / National Independence Day / Hari Proklamasi Kemerdekaan R.I
- 第二次世界大戦の日本の敗北によってインドネシアの統治権が日本から旧宗主国オランダに返還されることを阻止するため、インドネシアが独立を宣言した日です。
- 国の祝日
- 2023年9月28日(木)マウリッド・ナビ(モハメッド降誕祭) / Anniversary of the birth of Prophet Mohammad / Maulid Nabi Muhammad SAW
- 預言者ムモハメッド(ハンマド)の生誕を祝う祭日です。ヒジュラ暦(イスラム暦)の第3月の12日に当たる日で、イスラム世界で祝う聖者生誕祭(マウリド)の中でも特に盛大にお祝いする日です。
- 国の祝日
- 2023年12月16日(土)サラスワティ / Hari Raya Saraswati
- 学問・知識と芸術の女神、デウィ・サワスワティ神の日で、書物にお供えをして感謝の儀礼を行います。この日は読書や書き物が禁じられています。
- バリ州の祝日
- 2023年12月20日(水)プガルウェシィ / Hari Raya Pagerwesi
- 神々が鉄柵となって悪霊から守ってくれることを感謝するバリ・ヒンドゥーの重要な祝日です。自動車、モーターバイク等鉄から出来ている製品に感謝のお祈りを捧げます。
- バリ州の祝日
- 2023年12月25日(月)クリスマス / Christmas / Hari Raya Natal
- イエス・キリストの誕生を祝うキリスト教の祭日です。キリスト教徒以外にとっては、クリスマスショッピングやパーティーイベントを楽しむ日というニュアンスのようです。
- 国の祝日
- 2023年12月26日(火)政令指定休日 / Government-decreed holidays
- クリスマス後の休暇奨励日。