マカオに入境するには、主として海外の都市から飛行機の直行便を利用する方法と、香港を経由する方法があります。
それぞれのアクセス方法のメリット、特徴を詳細を解説します。
空路でマカオへアクセス
マカオで民間旅客機が発着できる空港はマカオ国際空港(マカオ國際機場)の1箇所のみです。
日本の各都市からマカオに直行便でアクセス
マカオ航空(Air Macau)がマカオ国際空港と東京(成田国際空港)/大阪(関西国際空港)/福岡(福岡国際空港)との間を直行便で運行しています。
なお、マカオ航空は全日空(ANA)とコードシェアによる運航をしているため、マイレージ会員にとっても利便性があります。
日本以外の各都市からマカオに直行便でアクセス
マカオ国際空港(マカオ國際機場)には、東アジアと東南アジアの各都市から直行便が就航しています。
他のアジア各都市を経由して空路でマカオに入る場合、台湾の台北経由便や上海経由便が意外に便利です。
東京(成田)からマカオへの直行便は、夜に到着するフライトスケジュールです。
ところが、羽田から台湾の台北に向けて早朝に飛び立つ便を利用することで、お昼ないしお昼過ぎにマカオに到着することができます。
限られた日数でマカオ旅行を満喫したい場合、台北経由便はオススメです。
香港からフェリーでマカオにアクセス
日本からマカオへ旅行する際、最も人気があるのは、香港国際空港を経由するアクセス・ルートです。
マカオと香港島との間は、直線距離で見ると、たった60~70km程しか離れていません。
上記の日本各都市からマカオに就航している直行便は、香港行きと比べると便数が非常に少なく、かつ料金も割高傾向です。
移動時間を見ると、日本の各都市から香港国際空港まで直行便のフライト所要時間は、約4時間~5時間が目安です。
香港国際空港からマカオまでは、フェリーで片道約1時間。乗り継ぎ時間を含めると2~3時間が目安です。
気になる料金ですが、香港国際空港からマカオまでのフェリー料金は約260HK$(約4000円)と、かなり割安です。
日本からマカオまで直行便でダイレクトに飛ぶよりも、香港国際空港経由でフェリーを利用した方が安くなるケースが多々、あります。
さらに、です。2018年10月にマカオと香港との間に「港珠澳大橋」が開通しています。香港からマカオや珠海まで、バスで行くことができるようになっています。
香港からマカオへフェリーでアクセス
香港とマカオを結ぶ高速フェリー船の主なルートは以下の通りです
- 香港国際空港⇔マカオ
- 香港島 香港マカオフェリーターミナル(港澳碼頭)⇔マカオ
- 九龍半島 チャイナ・ホンコン・シティ(中港城碼頭)⇔マカオ
中でも、香港国際空港⇔マカオのアクセスルートは、香港の入国審査と税関を通過することなく、日本から珠江デルタ各都市へ、あるいは珠江デルタ各都市から日本への乗り継ぎが可能です。
香港国際空港⇔マカオ間を運航しているフェリー会社
香港国際空港からマカオ行きのフェリーの乗船することができます。入境手続きは、香港国際空港ではなく、マカオのフェリーターミナルに到着後にする形となります。
※香港から出国した場合、あるいは香港への入境手続きをすると、利用できません。
フェリーを運航しているのは、ターボジェット・シーエクスプレス(Turbo Jet Sea Express / 機場噴射飛航)と、コタイウォータージェット(Cotai Water Jet / 金光飛航)の2社です。
2社とも香港国際空港の到着ターミナルの5階に専用カウンター(E2カウンター)があります。
そこで、香港国際空港に到着後は、入国審査前「Transfer Areas Ferry Transit E2」にある「Ferry Transfer」の表示に沿って進みます。入国審査は不要です。
※入国審査を受けられると、この乗り継ぎは利用できません。
5階に専用カウンター(E2カウンター)で、マカオ行きのフェリーのチケットを購入。受託手荷物がある場合は手続きをします。
E2エリアの専用カウンターにて、パスポート、飛行機の搭乗半券、チェックイン手荷物タグを提示し、乗船手続きをします。
フェリー専用カウンター裏にある専用ゲート通過して、エスカレーターで1階のAPM(シャトル)乗り場へ降り、APM(シャトル)でSkyPier(空港内のフェリーターミナル)へ移動します。
SkyPier(空港内のフェリーターミナルで、フェリーに乗船します。
なお、フェリーの運航本数に限りがあるため、当日にチケットを購入できないことがあります。心配な方は、フェリー会社のサイトで、オンラインでチケットの予約・購入できます。
- ターボジェット・シーエクスプレス(Turbo Jet Sea Express / 機場噴射飛航)
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マカオ半島にあるマカオ外港(アウター・ハーバー)フェリーターミナルに到着します。
1日2便。所要時間約70分。
エコノミー席 270香港ドル、豪華席437香港ドル。
※インターネット予約のチケット購入は1枚につき10香港ドルの手数料がかかります。
チケットは45日前(エアポート路線は60日前)から購入可能。
受託手荷物は、1人1個20kg(豪華席は30kg)まで無料。 - コタイウォータージェット(Cotai Water Jet / 金光飛航)
- タイパフェリーターミナルに到着します。
エコノミー席 270香港ドル、スーパー席 408香港ドル。
受託手荷物は、1人1個20kg(まで無料。2個目からは1個につき60香港ドル。
香港島(上環)⇔マカオ間を運航しているフェリー会社
香港島に位置する上環・信徳中心にある香港マカオフェリーターミナル(港澳碼頭)からマカオ行きの高速フェリー船を運航しているのは、ターボジェット・シーエクスプレス(Turbo Jet Sea Express / 機場噴射飛航)と、コタイウォータージェット(Cotai Water Jet / 金光飛航)の2社です。
- ターボジェット・シーエクスプレス(Turbo Jet Sea Express / 機場噴射飛航)
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マカオ半島にあるマカオ外港(アウター・ハーバー)フェリーターミナルに到着します。
24時間運航。早朝7時から0時までは20分~30分間隔で運航。深夜は1時、2時、4時30分発。
所要時間約60分。
エコノミー席 160香港ドル~、スーパー席335香港ドル~。
※インターネット予約のチケット購入は1枚につき10香港ドルの手数料がかかります。
チケットは45日前(エアポート路線は60日前)から購入可能。
受託手荷物は、1人1個20kg(豪華席は30kg)まで無料。 - コタイウォータージェット(Cotai Water Jet / 金光飛航)
- タイパフェリーターミナルに到着します。
所要時間約60分。
エコノミー席 160香港ドル~、ファースト席282香港ドル~。
受託手荷物は、1人1個20kgまで無料。2個目からは1個につき60香港ドル。
九龍半島 チャイナ・ホンコン・シティ(中港城碼頭)⇔マカオ
九龍半島の尖沙咀、 チャイナ・ホンコン・シティ(中港城碼頭)からマカオ行きの高速フェリー船を運航しているのは、ターボジェット・シーエクスプレス(Turbo Jet Sea Express / 機場噴射飛航)です。
- ターボジェット・シーエクスプレス(Turbo Jet Sea Express / 機場噴射飛航)
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マカオ半島にあるマカオ外港(アウター・ハーバー)フェリーターミナル行きと、タイパフェリーターミナル行きの2航路のフェリーが運航しています。
マカオ外港行きは毎日約10便、タイパ行きは1日1便(日曜は休便)、運航。
所要時間約60分。
両便ともエコノミー席 160香港ドル~、スーパー席335香港ドル~。
※インターネット予約のチケット購入は1枚につき10香港ドルの手数料がかかります。
チケットは45日前(エアポート路線は60日前)から購入可能。
受託手荷物は、1人1個20kg(豪華席は30kg)まで無料。
香港から港珠澳大橋経由でマカオにアクセス
香港からマカオに行くには、従来は高速フェリー船を使うアクセルルートが一般的でしたが、2018年10月に両者を結ぶ「港珠澳大橋」が開通しています。
つまり、香港から陸路でマカオに行くことができます。
港珠澳大橋
港珠澳大橋は、香港とマカオ (澳門)、さらに中国の珠海を結ぶ世界最長の橋です。
2009年に着工が開始され、約10年の歳月をかけて完成しました。
港珠澳大橋の全長は実に55キロメートル。日本最長の橋である「東京湾アクアブリッジ」と比較すると、その約13倍もの長さです。
港珠澳大橋を使うメリットは、フェリーより利用料金が安いことです。重要ですね。
さらに、港珠澳大橋を渡るバスは24時間、運行しています。旅行者にはメリットしかありません。
港珠澳大橋を通ってマカオに行く一連の流れ
港珠澳大橋を通ってマカオに行く一連の流れは以下の通りです。
- イミグレーション施設がある人工島・香港口岸へGO!
- 香港口岸で、香港出国手続き
- バスに乗車して、約40分でマカオ側のイミグレーション施設がある人工島・マカオ口岸へ。
- マカオ口岸でマカオ入国手続き
港珠澳大橋を渡るバスは2種類
港珠澳大橋を渡るバスは、2種類あります。一つは、香港口岸⇔マカオ口岸との間を運行するバスです。通称、「金バス」と呼ばれています。
もう一つは、香港市内とマカオ大型ホテルとの間を運行するバスです。