2026年8月12日(水)シリキット王太后の誕生日|タイの母の日とその過ごし方

水色に彩られたシリキット王太后誕生日の街並み

2026年8月12日(水)は、タイでシリキット王太后(H.M. Queen Sirikit’s Birthday / สมเด็จพระนางเจ้าสิริกิติ์ พระบรมราชินีนาถ พระบรมราชชนนีพันปีหลวง)の誕生日です。この日は王太后の誕生日を祝う日であると同時に、「タイの母の日」としても広く国民に親しまれています。王室に対する深い敬意と、家族(特に母親)を慈しむこの国ならではの温かい文化が色濃く反映された特別な祝日です。

毎年8月12日を迎えると、街全体が王太后のシンボルカラーである水色に美しく彩られ、人々は母親への感謝を表すさまざまな行事を執り行います。本記事では、この祝日の歴史的な意味合いや人々の一日の過ごし方、さらに旅行者が楽しむための具体的なヒントまで分かりやすく解説します。8月にこの国を訪れる旅がより思い出深く、豊かなものになれば幸いです。

2026年、2027年、2028年のシリキット王太后誕生日の日程

  • 2026年8月12日(水)
  • 2027年8月12日(木)
  • 2028年8月12日(土)

受け継がれるシリキット王太后誕生日の歴史と精神

シリキット王太后は、2026年8月12日(水)に94歳を迎えられます。国民から絶大な敬愛を集めた前国王ラーマ9世(プミポン国王)の王妃であり、現国王ラーマ10世(ワチラーロンコーン国王)の母君にあたられます。

長きにわたり国の発展と福祉に尽力され、特に農村部の女性たちが現金収入を得られるよう伝統工芸の育成を支援し、絶えかけていたタイシルクや繊細な手工芸の保存・発展に深く関わってこられました。彼女が主導して設立した「SUPPORT財団(The Foundation for the Promotion of Supplementary Occupations and Related Techniques of Her Majesty Queen Sirikit of Thailand)」の活動をはじめ、人々の暮らしに寄り添う温かい姿から「国母」として広く慕われています。

なぜシリキット王太后の誕生日は「母の日」なのか?

この国では8月12日が「母の日」と定められたのは、王太后が示した「国民全体に対する深い愛情と慈しみ」が、人々にとっての“母親像”そのものと重なるためです。王太后への敬愛と、実の母親への感謝という二つの思いがひとつになることで、この祝日は文化において非常に大きな意味を持つ日となっています。

母子像と水色の飾り付け

街を彩る「水色」の背景と意味

この日、街を彩るテーマカラーは水色です。これは、シリキット王太后がお生まれになった「金曜日」の曜日色に由来します。タイでは「生まれた曜日ごとに決まったシンボルカラーがある」という固有の文化があり、現在でも日常や寺院参拝で親しまれています。金曜日生まれである王太后の色が水色と定められているため、多くの人が敬意を表して水色の服装で外出するほか、街中には水色の旗やバナーが掲げられます。

日没後、バンコクの中心部である王宮(Phra Borom Maha Ratcha Wang)周辺やラチャダムヌン通り(Ratchadamnoen Avenue)では、鮮やかな水色のライトが歴史ある壮麗な建物を柔らかく照らし出し、普段は交通量の多い通りもどこか落ち着いた特別な祝賀の空気に包まれます。派手な騒がしさではなく、洗練された光の空間は、人々の王室への深い敬意と感謝の念をそのまま表現したかのような美しい景観です。

現代の母の日:受け継がれる感謝の行事

母の日を迎えると、各地の家庭や学校では、母親への感謝を伝える心温まるさまざまな光景が見られます。

母親へジャスミンを贈る習慣

母の日を象徴する花は、純粋な愛を表す白いジャスミン(Mali)です。清らかな白さと長く続く芳香から「途切れることのない純粋な母親の愛情」の象徴とされ、母の日に贈るのに最もふさわしい花とされています。

母にジャスミンを贈る子供

祝日の前後は学校でも母の日の行事が行われ、子どもたちが母親の足元にひざまずいてジャスミンの花飾り「プアンマーライ」(Phuang Malai)を手渡し、日頃の感謝を直接伝える感動的な光景が広がります。ご家庭でも、子どもから母親へジャスミンを贈る習慣が根付いています。この時期、バンコク最大の生花市場であるパーククロン市場(Pak Khlong Talat)では、熟練の職人たちが手際よく繊細なプアンマーライを編み上げる様子を見ることができます。

パーククロン市場でジャスミンの花飾りを編む職人

家族で食事を囲む一日

母の日は家族が一堂に会する大切な日でもあります。地方から実家に帰省したり、家族みんなでレストランに出かけたりして、母親を中心に賑やかな時間を過ごします。デパートやホテルでは母の日限定のランチ・ディナーコースやイベントが多数開催され、家族連れの姿が多く見られます。

寺院での功徳積み(タンブン)

仏教が生活に深く根付くこの国では、大切な節目に徳を積む「タンブン」(Thambun)を欠かしません。母の日には早朝から多くの人々が寺院を訪れ、僧侶への托鉢(たくはつ)や寄付、特別な読経への参加を通して功徳を積み、王太后ならびに自身の母親の健康と長寿を深く祈願します。

早朝の寺院でタンブンを行う参拝者

旅行を最高の思い出にするためのヒント

シリキット王太后誕生日の街は、一般的なお祭りのような活気あふれる雰囲気とは異なり、華やかさよりも敬意が大切にされる落ち着いた雰囲気の祝日という独特の空気感を持っています。8月中旬に旅を計画されている方は、以下のポイントを押さえておくことで、現地の雰囲気を尊重しながら快適に滞在を楽しめます。

  • 水色の服を着用してみる: 現地の人々に合わせて水色のポロシャツやTシャツを着用すると、旅行者であっても現地の一体感と温かい雰囲気を身近に体験できます。
  • 夜のライトアップ散策: 王宮周辺やラチャダムヌン通りのライトアップは必見です。歴史ある建物と水色の光が織りなす美しい夜景が広がり、夜の散歩に最適です。
  • 混雑と交通規制(日本のお盆休み時期): 2026年8月12日(水)は日本のお盆休みシーズンと重なるため、日本人旅行客の増加や現地の祝日による混雑が見込まれます。王宮周辺では式典に伴う交通規制が行われる場合があるため、移動の際はタクシーだけでなくBTSスカイトレインや地下鉄(MRT)などの電車も上手く利用しましょう。
  • お酒の販売制限と夜間営業について: 8月12日は法律上の禁酒日(終日酒類販売禁止)ではありません。レストランやコンビニでは通常の時間帯制限(11:00〜14:00 / 17:00〜24:00)に沿ってお酒を購入・注文できます。ただし王室祝日への配慮として、一部のバーや歓楽街の店舗では営業を自粛したり、BGMを控えめにした静かな営業形態に変更したりすることがあります。
  • 最新情報の確認: 式典のタイムスケジュールや特定の交通規制情報は変更される場合があるため、滞在先のホテルスタッフや現地の観光案内所で事前に確認することをおすすめします。

まとめ:現地文化の温かさに触れる特別な一日

シリキット王太后誕生日は、王室への深い敬意と家族への感謝が重なり合う、この国を象徴する特別な一日です。街を包み込む柔らかな水色の光や、あちこちから漂う白いジャスミンの香りに触れることで、通常の観光だけでは味わえない人々の優しさと価値観を肌で感じることができるでしょう。8月に現地を訪れる機会があれば、ぜひ人々とともにあるこの特別な日を穏やかに祝福してみてはいかがでしょうか。

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