2026年2月17日(火) タイの春節|祝日ではない旧正月を象徴する王室式典と街の熱気

春節の日程がある中国暦のカレンダーと赤い提灯

タイの春節(Chinese New Year/旧正月)は、国の公的な祝日ではありません。しかし、全人口の10%以上を占める華系タイ人の存在により、この行事は単なる民族行事にとどまらず、タイ社会全体に深く根付いた文化イベントとして定着しています。2026年は2月17日に当日を迎え、バンコクをはじめとする各都市では、赤を基調とした装飾とともに、日常の風景に祝祭の高揚感が自然に溶け込んでいきます。

カレンダー上は平日であっても、街路に連なる赤い提灯や、赤い服を身にまとう人々の姿を見れば、この日が特別な節目であることは一目瞭然です。仕事と祝祭が並走する独特の空気感は、この時期のタイならではの魅力と言えるでしょう。「祝日ではないが、確かに祝われている」──その絶妙な距離感こそが、タイにおける春節の本質です。

2026年・2027年・2028年の春節の日程

  • 2026年2月17日(火)
  • 2027年2月6日(土)
  • 2028年1月26日(水)

受け継がれる春節の歴史と精神

タイの春節の大きな特徴は、「日常の延長線上で祝われる」点にあります。華系タイ人の多くは、早朝に先祖への参拝を済ませた後、普段通りに出勤します。一方で、華系以外のタイ人もこの日を文化的な季節行事として受け止め、赤い服をファッションとして取り入れたり、昼食に中華料理を選んだりと、それぞれの感性で春節を楽しみます。

オフィス街や商業施設では大規模なデコレーションが施され、仕事帰りに縁起物のギフトを買い求める人々や、獅子舞の演武に足を止める光景が日常的に見られます。春節は特定のコミュニティだけの行事ではなく、社会全体が緩やかに共有する季節のイベントとして存在し、その庶民的な活気が祝祭を静かに支えています。

赤い春節装飾が施された昼間のバンコク市街

現代の春節:王室と市民が一体となるヤワラートの熱気

春節シーズンの文化的ハイライトとなるのが、バンコクの中華街ヤワラート(Yaowarat)で行われる公式式典です。例年、タイ王室関係者が出席する格式高い開会式が開催され、中でもシリントン王女(Princess Maha Chakri Sirindhorn)の臨席は、春節が持つ社会的・文化的な重要性を象徴的に示しています。

開会式では、王女の手による提灯の点灯式を皮切りに、中国から招かれた芸術団による伝統舞踊や、迫力ある獅子舞が披露されます。王室の威厳と民間文化が交差する瞬間は、タイならではの多文化共生の姿を端的に表しています。爆竹の音と群衆のざわめき、無数の赤い提灯が、ヤワラートの街を非日常の色彩で染め上げます。

オデオンサークルで催される王室式典

心ときめく見どころ:14時までの検問通過が鍵

この格式ある王室式典を間近で体験したい場合、事前の行動計画が重要です。式典は例年15時から17時頃に行われますが、王族の訪問に伴い、会場となるオデオンサークル周辺では正午過ぎから厳重な検問が始まります。14時までに検問を通過し、エリア内に入っておくことが、規制に阻まれず観覧するための現実的な目安です。一度規制が始まると、区域内の移動は大きく制限されます。

春節の日、チャイナタウンの警備チェックポイント

旅行を最高の思い出にするためのヒント

春節時期のタイ旅行を快適に楽しむため、旅行者向けの実用的なポイントをまとめました。ヤワラート周辺では大規模な交通規制が敷かれ、車両通行は原則不可となります。事前準備が、当日の体験価値を大きく左右します。

  • 航空券とホテルの確保:春節期間は年間最大級の混雑期となるため、数ヶ月前からの予約が理想的です。
  • 移動手段の選択:規制の影響を受けにくいMRTワット・マンコン駅の利用が最も安定しています。
  • 服装の工夫:赤い服や小物を取り入れると、現地の雰囲気に自然と馴染めます。
  • 店舗の営業確認:個人商店は休業する場合もあるため、訪問前の確認がおすすめです。
無数の赤い提灯が連なる夜のバンコク・ヤワラート

アクセスと基本情報

アクセス方法 備考
MRTワット・マンコン駅 中華街ヤワラートの最寄り駅。地上に出るとすぐに式典エリアへアクセスできます。
BTSサパーンタクシン駅 サトーン船着場からボートを利用し、ラチャウォン船着場経由でのアクセスも可能です。
名称
タイの春節(Chinese New Year / ワン・ตรุษจีน)
主な開催場所
バンコク(ヤワラート)、チェンマイ、プーケット、ナコンサワン ほか
2026年当日
2026年2月17日(火)
夜空に向かって連なる赤い提灯
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