
タイ東北部ウボンラチャタニで開催される「ウボンラチャタニ・キャンドル・フェスティバル」は、仏教の信仰心と芸術が融合した、まさに“光の祭典”です。巨大で精巧なロウソクの山車が彩る幻想的なパレードは、20~30代の日本女性の感性にも響く、忘れられない旅の思い出となるはずです。伝統と現代が織りなすタイの魅力に触れる、特別な体験をしてみませんか?
ロウソク祭り(キャンドル・フェスティバル)とは?
ロウソク祭り(キャンドル・フェスティバル)は、タイの特に東北部(イサーン地方)を中心に盛大に行われる、タイを代表する仏教的なお祭りです。この祭りの起源は、仏教の重要な祝日であるカオパンサー(入安居)に深く関連しています。
カオパンサーは、僧侶が雨季の3ヶ月間、寺院にこもって修行を行う期間の始まりを意味し、夜間の読経や瞑想のためにロウソクの明かりが必要とされました。一般の仏教徒は、このロウソクを寺院に寄進することで功徳を積む習慣があり、この習慣がやがて、より大きな功徳を得ようと競い合う中で、精巧な彫刻が施された巨大なロウソクの山車へと発展していきました。
最も有名で規模が大きいのは、ウボンラチャタニ県で開催される「ウボンラチャタニ・キャンドル・フェスティバル」です。
2025年、2026年、2027年のウボンラチャタニ・キャンドル・フェスティバル
- 2025年7月9日(水)~11日(金)
- ※2026年7月28日(火)~30日(木)
- ※2027年7月18日(日)~20日(火)
※日程は毎年変動するため、正確な日程はタイ国政府観光庁(TAT)の公式サイト Amazing Thailandなどで最新情報を確認してください。
ウボンラチャタニ・キャンドル・フェスティバルの見どころ・ハイライト
ウボンラチャタニ・キャンドル・フェスティバルは、アサラハブチャーとカオパンサーの祝日を含む数日間にわたって開催されます。
メインイベントであるロウソク山車のパレードは、通常、アサラハブチャーの日(カオパンサー前日)に開催されますが、祭りの期間全体としては、その数日前から山車の展示や各種イベントが行われ、カオパンサー当日やその後の週末まで続きます。
メイン会場はウボンラチャタニ市の中心部にある「トゥン・シー・ムアン広場(Thung Si Mueang)」周辺
主要な会場は、ウボンラチャタニ市の中心部にある「トゥン・シー・ムアン広場(Thung Si Mueang)」周辺です。この広場とその周辺の道路が、巨大なロウソクの山車が集結し、パレードが行われるメイン会場となります。広場周辺には屋台や露店が立ち並び、多くの見物客で賑わいます。
また、ウボンラチャタニ市内の主要な寺院でも、それぞれのロウソクや奉納品が展示され、夜にはロウソクに火が灯される幻想的な光景が見られます。

ロウソク祭りの起源と意味
ロウソクの彫刻は、仏教の物語やヒンドゥー教の神話、タイの伝統的な伝説、あるいはタイの国王や象徴的な動物などをモチーフにしています。職人たちが数ヶ月かけて制作するこれらの山車は、まさに「動く芸術品」と呼ぶにふさわしいものです。

ウボンラチャタニ・キャンドル・フェスティバルの見どころ:旅におすすめの5つの理由
ウボンラチャタニのロウソク祭りのクライマックスは、カオパンサー前日に行われる盛大なパレードです。早朝から、街の中心部(主にトゥン・シー・ムアン広場周辺)に巨大なロウソクの山車が集結し、その後、主要な通りを練り歩きます。このお祭りが、特に20~30代の日本女性におすすめな理由を5つご紹介します。
- 1. 光と祈りが織りなす、幻想的なパレード体験: 夜のキャンドルフロートは、“幻想的な光の祭典”と呼ばれ、巨大で精巧な蜜蝋の彫刻がライトアップされ、まるで夢の中のような世界に誘います。仏像や神話をモチーフにした芸術品は、被写体としても抜群。インスタ映え間違いなしの光景です。
- 2. 職人技が光る、国際キャンドル・アートコンテスト: 地元の熟練職人だけでなく、日本を含む海外からも参加者が集まり、フロートの聖地大会とも言えるキャンドル彫刻のコンテストが開催されます。高さ20m近くにもなる巨大作品には、繊細な彫りやディテールが詰まっていて、その圧倒的なスケールと美しさに息を呑むことでしょう。私たち日本人の美意識ともリンクする、繊細で優雅な世界観も魅力です。
- 3. 伝統舞踊と民族衣装、そして“sanuk”な楽しさも満喫: 山車の周りでは、地元の人々が鮮やかな民族衣装を身につけ、伝統的な舞踊を披露します。イサーン地方の音楽に合わせて踊る姿は、活気にあふれ、祭りを一層盛り上げます。格式ある宗教行事でありながら、パレードには伝統衣装を纏った踊り手や楽団が加わり、まさに「sanuk(サヌック:楽しい・面白い)」な空間が広がります。さらに、会場のトゥン・シー・ムアン公園周辺には、東北タイの屋台グルメや手工芸品の市場が並び、友達や一人旅でも気軽にタイ文化を満喫できます。
- 4. ワークショップで自分だけの灯りづくりを体験: 祭り期間中は、ロウ細工やキャンドルづくりのワークショップも開催されます。ピンと来たデザインの小物を手作りできるのは、日本にはない体験。現地滞在の思い出にもぴったりです。
- 5. 夜のロウソク点灯式: 日中のパレードだけでなく、夜には各寺院や広場でロウソクに火が灯され、幻想的な雰囲気に包まれます。無数のロウソクの光が揺らめく光景は、神聖で心洗われる体験となるでしょう。
この祭りは、単なる観光イベントではなく、タイ仏教の信仰心と芸術性が融合した、非常に文化的な深みのある行事です。



旅行のヒント
- ベストな観覧時間帯: 朝8時台の朝パレード(花火やライト&サウンドショー有)と、夕方〜夜のフロート巡行は両方チェックしたい!
- 服装: 寺院訪問もあるため、露出控えめなワンピースやストールでエレガントに。夜は少し涼しいので羽織りものもあると◎
- 持ち物: スマホ・カメラ、日焼け止め、小型扇風機(暑さ対策)、虫除けスプレー、軽食用の小銭
- 時間の工夫: 混雑回避のため、パレード30分前の場所取りが賢明。
まとめ:心が震える“光の旅”をあなたに
宗教的・文化的深みと、女子旅にぴったりのフォトジェニックさ、ちょっぴりアクティブな体験を融合した「ウボンラチャタニ・キャンドル・フェスティバル」。20〜30代の感性に響く“心の灯しび”を見つけに、ぜひこの夏、タイ東北へ飛んでみませんか? 光と祈り、アートとサヌックの共演が、あなたを待っています。
ロウソク祭りの開催地:ウボンラチャタニへのアクセス
ロウソク祭りで特に有名なのは、タイ東北部(イサーン地方)のウボンラチャタニ県です。バンコクからのアクセス方法を紹介します。
ウボンラチャタニ自体はこぢんまりした地方都市なので、市内中心の会場と宿泊先が近く、移動もラク。忙しい社会人さんでも、3日間程度の弾丸旅にもぴったりです。
飛行機
バンコクからウボンラチャタニへの最も一般的な移動手段です。ドンムアン空港(DMK)またはスワンナプーム空港(BKK)から毎日多数のフライトが運航しています。
- 航空会社: タイ・エアアジア、ノックエア、タイ・ライオン・エア、タイ・スマイル(タイ国際航空系列)など。
- 料金: 航空会社や予約時期によりますが、片道1,000バーツ~3,000バーツ程度(約4,200円~12,600円)。
- 支払い方法: 各航空会社のウェブサイトでクレジットカード決済が一般的。
- 所要時間: 約1時間~1時間15分。
- 空港から市内へのアクセス: ウボンラチャタニ空港から市内中心部までは、タクシー、ソンテウ(乗り合いタクシー)、空港リムジンサービスなどが利用できます。所要時間は約10~20分。
長距離バス
より費用を抑えたい場合は、長距離バスも選択肢になります。バンコクのモーチット・マイ・バスターミナル(北バスターミナル)からウボンラチャタニ行きのバスが多数出ています。
- 料金: クラス(普通、VIPなど)によりますが、片道約400バーツ~700バーツ(約1,700円~2,900円)。
- 支払い方法: バスターミナルで現金購入、またはオンライン予約サイトでクレジットカード決済。
- 所要時間: 約9~11時間。夜行バスが一般的です。
- 公式サイト: The Transport Co.,Ltd. (タイ国営バス会社)
鉄道
バンコクのフアランポーン駅からウボンラチャタニ行きの列車が運行しています。時間はかかりますが、車窓からの景色を楽しんだり、寝台列車で移動したりすることも可能です。
- 料金: クラス(普通、2等寝台、1等寝台など)によりますが、片道約300バーツ~1,500バーツ(約1,260円~6,300円)。
- 支払い方法: 駅の窓口で現金購入、またはオンライン予約サイトでクレジットカード決済。
- 所要時間: 約9~12時間。
- 公式サイト: State Railway of Thailand (タイ国有鉄道)