2026年3月1日(日)三一独立運動の歴史と受け継がれる精神 

春の訪れと太極旗

冷たい冬の空気が次第に和らぎ、春の兆しが感じられる3月の韓国。この時期に街を歩くと、各所に掲げられた太極旗(テグッキ)が風に揺れる光景に出会います。これは、1919年3月1日に起きた三一独立運動を記念する韓国の祝日「三一節(サミルジョル)」を迎えたことを示すものです。単なる休日ではなく、歴史的背景と社会的意義を併せ持つこの日について、基礎情報から現代の姿までを整理して見ていきましょう。

2026年、2027年、2028年の三一節の日程

  • 2026年3月1日(日)
  • 2027年3月1日(月)
  • 2028年3月1日(水)
 

受け継がれる三一節の歴史と精神

三一節は、1919年3月1日に朝鮮半島全域で展開された「三一独立運動」を起源とする祝日です。当時のパゴダ公園(現在のタプコル公園)で読み上げられた独立宣言をきっかけに、運動は短期間で全国へと広がりました。武装を伴わない平和的な意思表示として行われた点が特徴で、民族の尊厳と自由を求める姿勢を明確に示した出来事として、現在も韓国社会の精神的な基盤の一つとされています。

ソウルのタプコル公園と石碑

三一節が現在まで重視されている背景には、単なる歴史的事件の記念日にとどまらない意味があります。階級や宗教を超えて多くの民衆が主体となり、未来を構想した経験は、現代国家としての韓国の形成に大きな影響を与えました。祝日の朝に家庭や街角で国旗が掲げられる光景は、こうした歴史を次世代へ伝えようとする社会的な意識の表れといえるでしょう。

現代の三一節:受け継がれる「自由」への祈り

現代の三一節は、厳粛な記念日としての側面と、春の祝日としての穏やかな側面を併せ持っています。SNSでは三一節を意識したデザインやメッセージが多く共有され、アイドルやインフルエンサーもそれぞれの方法で敬意を示しています。歴史を解説する動画コンテンツが注目を集めるなど、若い世代にとっても三一節は身近なテーマとなっています。

スマートフォンの画面に表示された、三一節を記念する洗練されたグラフィックアート

一方で、翌日から始まる新学期を前に、家族や友人とカフェで過ごす人々の姿も見られます。歴史への敬意を保ちながら、日常の延長として祝日を過ごす。この静かなバランス感覚は、現在の韓国社会における三一節の特徴の一つです。

ソウル市内のモダンなカフェ

知っておきたい文化的背景の深掘り:映像で触れる歴史

三一独立運動を語るうえで欠かせない人物が、16歳で運動を主導した柳寛順(ユ・グァンスン)です。彼女は民衆に独立の意思を訴え、投獄後も信念を曲げることはありませんでした。Amazon Prime Videoなどで視聴可能な映画『抗拒:柳寛順物語(ハンゴ:ユ・グァンスン・イヤギ)』は、当時の社会状況を理解する手がかりとして有効です。

16歳で三一独立運動
を主導した柳寛順(ユ・グァンスン)

旅行を最高の思い出にするためのヒント

滞在中に三一節を迎える場合は、当日の街の動きに配慮して行動することが重要です。ソウル中心部の光化門周辺では大規模な集会が行われることが多く、混雑が予想されます。落ち着いた散策を希望する場合は、住宅街や中心部から少し離れたエリアを選ぶとよいでしょう。

歴史に関心がある場合は、タプコル公園を訪れるのも一案です。独立宣言が行われたこの場所は、現在では市民の憩いの場として利用されています。背景を理解したうえで訪れることで、表面的な観光では得られない視点から韓国社会を知ることができます。

ソウルのタプコル公園に佇む歴史的な石碑

アクセスと基本情報

名称 三一節(サミルジョル / Sam-il-jeol)
開催地 韓国全土(ソウル中心部など各地で式典あり)
開催時期 毎年3月1日(国民の祝日)
アクセス ソウル市内:タプコル公園(地下鉄1・3・5号線「鍾路3街」駅より徒歩すぐ)

結びに:春の空に願う平和

三一節は、過去を振り返るだけでなく、自由と平和の価値を現在の社会で再確認する機会でもあります。この日に韓国の街を歩くことで、太極旗の背景にある歴史的文脈や、人々が大切にしてきた価値観に気づくことができるでしょう。隣国の歴史を尊重する姿勢は、旅の体験をより深く、意味のあるものへと導いてくれます。

夕暮れ時のソウル
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