2026年2月16日(月)〜2月18日(水)韓国の旧正月「ソルラル」とは?日程・伝統・旅行時の注意点

ソルラルの期間中のソウルの街並み

韓国には、一年に二度、新しい年を迎える瞬間があります。一度目はカレンダーが切り替わる1月1日。そして二度目が、古くからの伝統を今に受け継ぐ旧正月、ソルラル(Seollal / 설날)です。

ソルラルの期間中、高層ビルが立ち並ぶソウルの街並みは人の流れが一変し、驚くほど静かになります。これは単なる連休ではなく、韓国の人々が家族と過ごし、自身のルーツを再確認する一年で最も大切な節目です。

2026年、2027年、2028年の「ソルラル(旧正月)」の日程

  • 2026年
    • 旧正月当日:2月17日(火)
    • 連休期間:2月16日(月)〜2月18日(水)
  • 2027年
    • 旧正月当日:2月7日(日)
    • 連休期間:2月6日(土)〜2月9日(火) ※9日は振替休日
  • 2028年
    • 旧正月当日:1月27日(木)
    • 連休期間:1月26日(水)〜1月28日(金)

※祝日構成は韓国政府の最終発表により変更される場合があります。

ソルラル(旧正月)とはどんな日? 韓国の精神が息づく「一番の朝」

ソルラルは旧暦の1月1日のことで、新しい年の始まりを祝う韓国最大の伝統名節です。家族が一堂に会し、先祖を敬いながら新年の無病息災を祈る、韓国文化の根幹に触れる行事でもあります。

この時期に起こる「民族大移動」の規模は凄まじく、韓国交通研究院(KOTI)の調査によると、例年、全人口の半分以上に相当する延べ2,500万人から3,000万人前後が移動します。
参照:プレスリリース一覧 – KOTI韓国交通研究院

移動手段は多岐にわたりますが、特に高速道路の混雑は顕著です。通常はソウルから釜山まで約4時間強で到着するところ、ソルラル期間中は8時間〜10時間以上かかることも珍しくありません。また近年は海外で休暇を過ごす層も増えており、仁川国際空港の利用者数が1日あたり15万人〜20万人を超えるなど、空の便も記録的な混雑を見せます。

「トックッ」を食べて一歳年をとる

ソルラルの朝に欠かせないのが、真っ白なお餅のスープ「トックッ(Tteokguk / 떡국)」です。韓国では、このトックッを食べて初めて「一歳年をとる」と言われます。白いお餅は「純潔」を、そして小判のような丸い形は「富」を象徴しており、新しい一年を汚れのない心で始め、豊かに過ごせますようにという願いが込められています。

トックッ(餅スープ)

受け継がれる「家族の絆」と「礼」の文化

ソルラルの中心にあるのは、徹底した「家族主義」と「礼儀」です。子供たちが大人に新年の挨拶として深いお辞儀をする「歳拝(セベ)」を行い、大人はそれに応えて励ましの言葉(徳談)とお年玉を贈ります。この世代間の交流こそが、ソルラルが千年以上も大切にされてきた理由の一つです。

韓服姿の子供たちが、祖父母にする新年の挨拶「歳拝」(セベ)

ソルラルの主な過ごし方:伝統の儀式と遊び

ソルラル期間中、韓国の人々は具体的にどのような過ごし方をするのでしょうか。

茶礼(チャレ):先祖に捧げる新年の挨拶

ソルラルの朝、親族が実家に集まり、先祖の霊に食べ物やお酒を供えて感謝を捧げる「茶礼(チャレ)」を行います。この言葉は、もともとお茶を添えて礼を尽くすという中国の古い習慣に由来していますが、現代ではお酒や豪華な料理を供える形が一般的です。

祭壇には肉、魚、果物などが厳格なルールに基づいて美しく並べられます。儀式が終わると、これらの料理を家族全員で分け合い、先祖と共に福を分かち合う「飲福(インボク)」という時間を過ごします。

伝統的な祭祀膳「茶礼」の料理

伝統遊び:ユンノリで盛り上がる団欒の時間

儀式が終わると、家族全員で伝統的な遊びに興じます。最も一般的なのは、4本の木の棒を投げて駒を進める「ユンノリ(Yutnori / 윷놀이)」というすごろくのような遊びです。老若男女問わず熱中でき、家庭内は賑やかな笑い声に包まれます。また、古宮や民俗村などでは、この時期に特別な民俗イベントとして、綱引きや板跳び(ノルティギ)などが開催されます。

もしソルラル期間に韓国を旅行するなら…徹底注意点

ソルラル期間の韓国旅行は、普段とは状況が大きく異なります。結論として、伝統文化の体験を目的とする旅行には適していますが、ショッピングやグルメ巡りを主目的とする場合は注意が必要です。

旅費の高騰と予約の難易度

日本からの航空券やホテル代は、韓国国内の連休需要も重なるため価格が高騰します。特にソウル市内の人気ホテルは数ヶ月前から予約が埋まるため、早めの確保が不可欠です。

店舗や施設の多くが休業

家族と過ごすのがソルラルの習わしのため、多くの店舗が休業します。個人経営の飲食店や伝統市場は当日やその前後で閉まる場合が多く、ショッピングはあまり期待できません。一方で、一部の百貨店や大型モール、テーマパークは営業していることが多く、外部店舗の休業の影響を受けにくいという利点もあります。

市内交通はスムーズ、地方移動は困難

多くの人が地方へ帰省するため、ソウル市内の渋滞は緩和され、地下鉄などの移動はむしろ普段よりスムーズです。しかし、地方へ向かうKTX(高速鉄道)や高速バスは、数ヶ月前から予約が殺到し、旅行者がチケットを確保するのは極めて困難な状況となります。

ソルラルに韓国旅行するなら? 文化体験スポットまとめ

制約の多いソルラル期間ですが、あえてこの時期に渡航するなら、以下のような場所で特別な文化体験ができます。

古宮での伝統文化体験

景福宮(キョンボックン)などの主要な古宮では、ソルラル期間中に無料入場となったり、伝統遊びや韓服試着といった特別なイベントが開催されたりします。家族で過ごす穏やかな空気感に触れる貴重なチャンスとなるでしょう。ただし、屋外イベントが多いため、万全の防寒対策が必要です。

景福宮の広場で伝統遊び「ユンノリ」に興じる女性たち

南山コル韓屋村(ナムサンコルハノクマウル)

都心にありながら、伝統的な韓国の家屋が保存されているこの場所でも、伝統遊びの体験やトックッ作りなどのイベントが開催されます。観光の合間に、手軽にソルラル文化のエッセンスを味わうことができます。

雪の韓屋村

ソルラル期間のアクセス&混雑状況

項目 状況 アドバイス
市内交通(地下鉄・バス) 比較的空いている ソウル市内は驚くほど静かで移動がスムーズです。
地方移動(KTX・高速バス) 非常に混雑 帰省ラッシュのため、数ヶ月前からの予約が必須です。
タクシー 捕まりにくい場合あり 配車アプリを事前にインストールしておくと安心です。

よくある質問:Q&A

  • Q. 2026年のソルラルはいつですか? A. 当日は2月17日(火)です。連休は2月16日(月)から18日(水)までの3日間となります。
  • Q. ソルラル期間中、お店は全て閉まりますか? A. 全てではありません。個人商店や市場の多くは休業しますが、明洞などの観光地の一部や大型商業施設は営業している場合があります。
  • Q. 航空券やホテルは早めに予約すべきですか? A. はい。連休による需要増で通常より高騰し、予約も埋まりやすいため、数ヶ月前からの早期予約を強くおすすめします。

韓国のソルラルは、人々が家族との絆を深め、先祖に感謝を捧げる一年で最も大切な祝日です。この時期の韓国は、普段の活気とは異なる、静かで温かな雰囲気に包まれます。

もしこの時期に韓国への渡航を検討されるのであれば、ソルラル特有の文化を理解し、事前に情報を把握したうえで、柔軟な旅程を組むことが重要です。ぜひ、計画的に特別な体験を楽しんでください。

行事名
ソルラル(旧正月)
主な開催地
韓国全土(特にソウル市内の古宮、南山コル韓屋村、国立民俗博物館など)
おすすめの持ち物
防寒着(氷点下になることが多いです)、配車・地図アプリ
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