2025年10月13日(月)故ブミポン国王(ラーマ9世)が残した足跡と記念日の意味

ラーマ9世の肖像画と一本のろうそくの灯

    毎年10月13日は、タイの祝日「ラーマ9世命日(King Bhumibol Adulyadej Memorial Day)」です。この日は、タイ国民が故ブミポン国王(ラーマ9世)の崩御を悼み、その偉大な功績を深く偲ぶ日です。この記事では、なぜ命日が祝日になったのかという背景から、国民の過ごし方、ゆかりの深い王室寺院までをご紹介します。

2025年、2026年、2027年のラーマ9世命日の日程

  • 2025年10月13日(月)
  • 2026年10月13日(火)
  • 2027年10月13日(水)

この祝日は毎年、固定日です。

祝日制定の背景:なぜ命日を祝日としたのか

    故ブミポン国王が2016年10月13日に崩御された後、タイ国民は自発的に黒い服を着て、王宮周辺で連日追悼の意を捧げました。

    この国民の深い哀悼の意と、国王の偉大な功績を永遠に語り継ぐための国家的な意思として、タイ政府は命日を「ラーマ9世命日」として祝日に制定しました。生誕日を「祝福の日」、命日を「生涯を振り返る日」として区別することで、国民は国王の人生全体に深い敬意を払い続けています。

記念日の過ごし方:タイ人がする厳かな追悼

    記念日当日、政府関係者や多くの国民は、深い哀悼の意を示すために黒い服(喪服)を着用します。首都バンコクでは、王宮前広場(サナムルアン)などで追悼式典が開催されます。国民は、国王の肖像画の前で黙祷を捧げたり、献花を行ったりして、静かに祈りを捧げます。この日はテレビやラジオでも追悼番組が放送され、国全体が厳粛な雰囲気に包まれます。

バンコクのグランドパレス(王宮)周辺で厳かに追悼式典

故ブミポン国王の遺骨が安置された王室寺院

    故ブミポン国王(ラーマ9世)への深い敬愛は、タイ国民の生活に深く根ざした仏教信仰と、王室との結びつきによって育まれました。彼の遺骨が安置されている寺院は、その神聖さから多くの国民が追悼のために訪れる特別な場所です。遺骨の一部は、バンコク中心部にある2つの格式高い第一級王室寺院に安置されています。

ワット・ラチャボピット寺院の概要

名称
ワット・ラチャボピット寺院 / Wat Ratchabophit
住所
2 Atsadang Rd, Phra Borom Maha Ratchawang, Phra Nakhon, Bangkok 10200
アクセス
MRTサナームチャイ駅から徒歩約15分
備考
故ブミポン国王の遺骨の一部が本尊の台座に安置されており、命日には多くの国民が追悼に訪れます。
ワット・ラチャボピット寺院の荘厳な内部

ワット・ボーウォーンニウェート・ウィハーン寺院の概要

名称
ワット・ボーウォーンニウェート・ウィハーン寺院 / Wat Bowonniwet Vihara
住所
248 Phra Sumen Rd, Wat Bowon Niwet, Phra Nakhon, Bangkok 10200
アクセス
カオサン通りから徒歩約5分
備考
歴代の国王が出家修行を行った寺院。故ブミポン国王の遺骨の一部が安置されています。

もうひとつの祝日:ラーマ9世誕生日(父の日)

ラーマ9世に関連するもうひとつの祝日が、毎年12月5日の誕生日です。この日は命日とは対照的に、国王の誕生を祝う感謝と祝福の日となります。国民はシンボルカラーである黄色い服を着て、各地で様々な祝賀行事に参加します。参照:ラーマ9世誕生日(父の日)の詳細

旅行者向け注意事項

  • ラーマ9世命日は、国民が国王を追悼する日です。観光客向けの華やかなイベントは行われません。
  • 王宮や寺院を訪れる際は、敬意を示すため、肌の露出を避けるなど適切な服装を心がけましょう。
  • 当日は王宮周辺で大規模な式典が行われるため、周辺道路で交通規制が敷かれたり、公共交通機関が混雑する可能性があります。
記念日当日の静かなバンコクの通り
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