スワンナプーム国際空港(Suvarnabhumi International Airport)は、バンコク中心部から東南方向約30kmの距離に位置しています。所在地はサムット・プラカーン県になります。
スワンナプーム国際空港は、アジアのハブ空港を目指すタイ王国の時代の象徴として2006年9月にオープンしました。 空港はバンコク中心部より東南へ25Kmのサムット・プラカーン県に位置しています。「スワンナプーム」という名は「黄金の土地」という意味で、これはプミポン国王が命名されたものです。
なお、バンコクにはもう一つ、国際空港があります。ドンムアン国際空港です。
日本発のフライトのうち、タイ国際航空(TG)、日本航空(JL)、全日空(NH)などキャリア便がスワンナプーム国際空港に発着します。
一方、エアアジア、タイライオンエアなど、ほとんどの格安航空会社の便はドンムアン空港に到着します。ただし、ピーチなど一部の格安航空会社の便はスワンナプーム国際空港に到着します。
以下、スワンナプーム国際空港からバンコク市内への移動アクセスルートを紹介します。
なお、バンコクには、スワンナプーム国際空港とドンムアン空港という2つの国際空港があります。
日本路線に関しては、タイ国際航空(TG)、日本航空(JL)、全日空(NH)などフルキャリアの便、およびピーチの便はスワンナプーム国際空港に到着します。
エアアジア、タイライオンエアなど、ほとんどの格安航空会社の便は、ドンムアン空港に到着します。
スワンナプーム空港からバンコク市内への移動アクセス方法は、高速鉄道のエアポート・レール・リンク(ARL)、エアポートバス、定額送迎サービス、ロットゥー等、多岐にわたります。
それぞれのアクセス方法の特徴をまとめると以下の通りです。
- エアポート・レール・リンク
- 料金:15~45バーツ
- 所要時間:終点のパヤタイ駅まで約26分
- 路線バス
- 料金:24バーツ~
- 所要時間:市内中心部まで約1時間
- ロットゥー
- 料金:15~50バーツが目安
- 所要時間:市内中心部まで約1時間
- S1バス(カオサン通り行き)
- スワンナプーム国際空港~り~サナムルアン
- 料金:カオサン通りまで60バーツ
- 運行時間:06:00~20:00
- メータータクシー
- 料金:250~400バーツ
※空港乗入料金50バーツと、高速道路料金が別途加算されます。 - 所要時間:市内中心部まで約1時間
- Limo Bus
- 料金:1050バーツ~
利用料金が安価で、かつ所要時間が短ければ短いほど便利ですが、最終的にスワンナプイーム国際空港からバンコクのどこまで移動できるか、という点も重要ポイントです。
以下、各移動手段のメリットとデメリットを比較しつつ、詳しく解説します。
エアポート・レール・リンク(ARL)でバンコク中心部へアクセス
エアポート・レール・リンク(AIRPORT RAIL LINK)は、スワンナプーム国際空港駅とバンコク市内にあるパヤー・タイ(Phaya Thai)駅との間を結ぶ都市高速鉄道です。「AIRPORT RAIL LINK」の頭文字を取って「ARL」の略称で呼ばれています。
エアポート・レール・リンクは、始発駅のスワンナプーム空港駅から終点のパヤー・タイ(Phaya Thai)駅間の全8駅に停車します。
運行時間は、月~金が5:30~22:36、土・日は5:46~22:54。時間帯にもよりますが、1時間に2~6本、運行しています。
※エアポートリンクには、「エクスプレス(Express)」と各駅停車の「シティライン(City Line)」が運行していましたが、「エクスプレス(Express)」は運休となっています。
エアポート・レール・リンク(ARL)の乗り場
エアポート・レール・リンク(ARL)のスワンナプーム国際空港駅は、空港ターミナルビル地下1階に切符売り場・改札口があります。ホームは地下2階になります。
スワンナプーム国際空港に到着する飛行機はターミナルビルの2階になります。そこで、空港の至るところに「Airport Rail Link」の案内表示に従って、エスカレーターないしエレベーターで地下1階まで降ります。
エアポート・レール・リンク(ARL)の乗車チケットは、自動券売機か、あるいは有人のチケットオフィスで購入できます。
自動券売機にお金を入れると磁気式コインのトークンが出てきます。このトークンを改札口の機械の黄色い部分にタッチすると、ストッパーが上がり、改札を通ることができます。 自動券売機は、硬貨と、20、50、100、500バーツの紙幣のみ使えます。有人(駅員スタッフ)で購入することもできます。
降車する際は、降車駅の改札口にトークン回収口のようなものがあるので、そこへトークンを返すとゲートが開きます。
スワンナプーム空港駅からバンコク各地への料金と所要時間
駅名 | 料金 | 所要時間 | 備考 |
---|---|---|---|
(A1)スワンナプーム空港駅 Suvarnabhumi |
始発駅 | ||
(A2)ラークラバン駅 Lat Krabang |
15バーツ | 約5分 | 近くにフアタケー・オールドマーケット |
(A3)バンタップチャーン駅 Ban Thap Chang |
20バーツ | 約10分 | – |
(A4)フアマーク駅 Hua Mak |
25バーツ | 約14分 | – |
(A5)ラームカムヘン駅 Ramkhamhaeng |
30バーツ | 約18分 | 近くにラームカムヘン大学など。 |
(A6)マッカサン駅 Makkasan |
35バーツ | 約22分 | MRT(地下鉄)のペチャブリー(Phetchaburi)に接続 |
(A7)ラチャプラロップ駅 Ratchaprarop |
45バーツ | 約25分 | 近くにバイヨーク・タワーIIなど。 |
(A8)パヤタイ駅 Phaya Thai |
45バーツ | 約26分 | BTS(高架鉄道)のパヤタイ駅に接続 |
スワンナプーム空港駅から終点のパヤタイ駅をはじめとする各駅までの料金と所要時間は、エアポート・レール・リンクの公式サイトにで確認できます。
AIRPORT RAIL LINK(英語・タイ語)
エアポート・レール・リンク(ARL)から高架鉄道のBTSや地下鉄のMRTへの乗り換え
エアポート・レール・リンク(ARL)はバンコク中心部の北側を走っています。各停車駅周辺は、旅行者が宿泊するエリアではありません。
そのため、最終的な目的地までたどり着くには、多くの場合、地下鉄のMRT(Mass Rapid Transit)か、高架鉄道のBTS(Bangkok Mass Transit System / バンコク・スカイトレイン)などに乗り換える必要があります。
終点のパヤー・タイ(Phaya Thai)駅で、BTSのパヤー・タイ(Phaya Thai)駅に乗り換えることができます。この2つの駅は連絡通路で繋がっています。
また、パヤー・タイ(Phaya Thai)駅の2つ手前のマッカサン(Makkasan)駅からMRT(地下鉄)へと乗り換えることができます。パヤー・タイ(Phaya Thai)駅を降車して南に約5分歩くと、MRT(地下鉄)のペチャブリー(Phetchaburi)駅があります。
マッカサン(Makkasan)駅近くからは、バンコク中心部~トンブリ方面に行く路線バス556番や、バンコク中心部~ピンクラオ方面に行く路線バス76番なども運行しています。
- エアポート・レール・リンクは電車のため、速く・安全に、スワンナプーム国際空港とバンコク市内とを結んでいます。
- 渋滞などに巻き込まれることがないため、時間が読めて、かつ最も安価なことがメリットです。
- その一方、エアポート・レール・リンクの各駅からホテルやゲストハウスまで移動する手間が残されている点がデメリットです。
一般・路線バス
一般の路線バスは、一番リーズナブルな移動方法です。ただし、旅行者向けというよりは、地元タイ人の庶民的な移動手段です。
一般の路線バスは、スワンナプーム国際空港内に乗り入れていません。空港から約3キロ離れた場所にある空港バスターミナル「パブリック・トランスポーテーション・センター」(Public Transportation Center)から運行しています。
あくまでタイに慣れており、かつできるだけ安価にバンコク中心部まで移動したい方向けです。
「パブリック・トランスポーテーション・センター」(Public Transportation Center)からは、バンコク市内へ行く路線バスだけでなく、パタヤなどの観光地行きの長距離バスも運行しています。
また、「ロットゥー」と呼ばれる乗り合いバンも「パブリック・トランスポーテーション・センター」から運行しています。
「パブリック・トランスポーテーション・センター」(Public Transportation Center)はかなり大きく、敷地内にはコンビニや銀行もあります。
スワンナプーム国際空港からパブリック・トランスポーテーション・センターまで移動
スワンナプーム国際空港から「パブリック・トランスポーテーション・センター」までは、スワンナプーム国際空港の敷地内を巡回する無料シャトルバスで移動できます。
無料シャトルバスの乗り場は合計3箇所あります。
ターミナルビル1階の「エントランス8」を出て左に進むと、無料シャトルバスの乗り場があります。
また、ターミナルビル2階のエントランス5、6を出たところと、さらに4階のエントランス5を出たところにも無料シャトルバスの乗り場があります。
無料シャトルバスは約10分毎に運行しているので、慌てる必要はありません。24時間運行です。
無料シャトルバス内は広々としており、大きな荷物を持つ旅行者でも利用できます。
スワンナプーム国際空港から無料シャトルバスに乗車して約10分余りで、パブリック・トランスポーテーション・センターに到着します。
路線バスのルート
「パブリック・トランスポーテーション・センター」には、路線バスの路線番号ごとに乗り場が並んでいます。
路線バスの乗車切符は、窓口でチケットを購入するか、あるいは乗車時に運転手に支払う仕組みです。運賃は行き先によりますが、バンコク市内まで、1人24~40バーツが目安です。
- 路線バス 554番:ランシット行き
- スワンナプーム国際空港~ラムイントラ通り~ラクシ~ウィパワディラシット通り~ドンムアン駅~フューチャーパークランシット~ランシット
- 料金:ランシットまで38バーツ
- 運行時間:02:30~20:30
- 路線バス 555番:ランシット行き
- スワンナプーム国際空港~タイアーミースポーツスタジアム~チャトゥチャック公園~ドンムアン駅~フューチャーパークランシット~ランシット
- 料金:ランシットまで33バーツ
- 運行時間:05:00~24:00
- 路線バス 558番:セントラル・プララーム2行き
- スワンナプーム国際空港~セントラル・プララーム2
- 料金:セントラル・プララーム2まで35バーツ
- 運行時間:05:20~20:40
公営バス「BMTA」(Bangkok Mass Transit Authority / バンコク大量輸送公社)が運営するバス路線は公式サイトで確認できます。
タイ各地へ長距離バス
公共交通センター(Public Transportation Center)からは、タイ各地の観光地へ行く長距離バスも運行しています。
パタヤ行き、トラート(Trat Bus Terminal)行きやチャーン島行き、他。
ロットゥー
ロットゥーは、10人乗りの乗り合いバンのことです。タイ独特の移動交通手段で、旅行者向きというよりは、あくまで地元タイ人の庶民的な足です。
ロットゥーは、公共交通センター(Public Transportation Center)から乗車できます。
以下、合計8系統のロットゥーが運行しています。バンコクの中心部へは、551系統の戦勝記念塔行きと、552系統オンヌット行きが運行しています。
- 549番:バンカピ方面
- スワンナプーム国際空港~ラートクラバーン署~ロムクラオ通り~カセムバンディット大学~ミンブリ~セーリータイ通り~バンカピ
- 料金:バンカピまで25バーツ
- 運行時間:06:30~22:30
- 550番:ハッピーランド方面
- スワンナプーム国際空港~オンヌット通り~プラウェート~オンヌット交差点~バンカピ交差点~ハッピーランド
- 料金:ハッピーランドまで30バーツ
- 運行時間:06:00~22:30
- 551番:戦勝記念塔方面
- スワンナプーム国際空港~モーターウェイ~カセムバンディット大学~クロンターン署~メトロ・ラマ9世駅~ディンデン~戦勝記念塔(ビクトリーモニュメント)
- 料金:戦勝記念塔まで40バーツ
- 運行時間:05:30~20:00
- 552番:BTSオンヌット駅方面
- スワンナプーム国際空港~バンナータラート通り~ラムカムヘン大学シーナカリン校~セントラルデパート・バンナー店~ウドムスク~BTSオンヌット駅~エカマイ~アソーク~シリキット王妃会議場~クロントーイ
- 料金:オンヌット駅まで29バーツ
- 運行時間:04:00~23:00
スワンナプーム国際空港とカオサン通りをダイレクトに結ぶ「S1バス」
空港からカオサン通りまで移動したい場合は、「S1バス」がオススメです。
「S1バス」は、スワンナプーム空港から出ているカオサン通り行きのエクスプレスバスです。通常の路線バスとは異なり、停車地点が少なく、また高速道路を使うため、ほとんどタクシーと同じくらいに迅速に移動することができます。
バス料金は60バーツ。空港からのアクセス移動手段としては格安の部類に入ります。
「S1バス」は早朝6時~夜20時まで、約20分間隔で運行しています。スワンナプーム空港を出発してカオサン通りまでの所要時間は約1時間です。
正確には、カオサン通りのすぐ近くのチャクラポーン通り沿いにあるワット・チャナソンクラーム(Wat Chanasongkram)近辺に停車します。
「S1バス」は最終的には、王宮広場のサナム・ルアン(Sanam Luang)の北側にあるサナム・ルアン・バスターミナルまで行きます。
S1バスの乗り場
S1バスの乗り場は、スワンナプーム空港のターミナルビル1階の7番出口(Exit 7)を出たところにあります。
スワンナプーム国際空港に着陸する飛行機は全てターミナルビルの2階に到着します。そこで、案内表示に従って、エスカレーター、あるいはエレベーターで1階下へと降ります。
1階の7番出口(Exit 7)から外に出て、すぐ目の前の横断歩道を渡ったところに、バスターミナルがあります。
このバスターミナルには、S1バス以外のバスも運行しています。S1バスのボディは白です。
エアポートバス:Limo Bus
Limo Busはスワンナプーム国際空港~パヤタイ~カオサン通り~シーロムを結ぶシャトルバスです。
片道180バーツと多少高めの料金設定ですが、全33座席で立ち席なし。高速バスを思わせるような車内と座席で、無料のWifiサービスも提供しています。
スワンナプーム国際空港からパヤタイ駅(BTS)、カオサン通り、シーロム駅(BTS / MRT)、サイアム駅(BTS)へのアクセスに便利です。
Limo Busの乗り場
Limo Busの乗り場は、ターミナルビル1階の8番出口の前にあります。
運行時間は、05:50~01:00の時間帯、20分~30分間隔を目安に運行しています。
公式サイトでルートを確認できる他、予約も可能です。
※2022年7月現在、運休中
スワンナプーム国際空港とドンムアン空港との間を結ぶ無料シャトルバス(Airport Shuttle Bus)
スワンナプーム国際空港とドンムアン空港との間は、無料のシャトルバス(Airport Shuttle Bus)が運行しています。
乗車に際しては、ドンムアン空港発の航空券を提示する必要があります。提示できない場合は、乗車できません。
無料シャトルバス(Airport Shuttle Bus)は、午前8時~深夜0時までの時間帯を、30分間隔を目安に運行しています。
2つの空港間は約50キロ離れていますが、交通渋滞がなければ、40分程で移動できます。ただし、朝夕のラッシュ時には、かなりの時間がかかります。
ドンムアン空港行き無料シャトルバス(Airport Shuttle Bus)の乗り場
無料シャトルバスの乗り場は、到着階である2階の3番出口を出て、右手にあります。乗り場は2階3番出口付近。運行時間は05:00~24:00。
メータータクシーで目的地までアクセス
メータータクシーなら、目的地までドア・ツー・ドアで行くことができます。しかも365日24時間、いつでも利用できる利便性を備えた交通手段です。
スワンナプーム国際空港からバンコク市内までのタクシー料金は、場所にもよりますが、約300~400バーツが目安です(メータータクシーの初乗り料金は35バーツから)。
タクシー料金にプラスして、空港使用料(50バーツ)そして、高速道路使用料(25バーツ~)を別途、支払う必要があります。
空港使用料と高速道路使用料は、料金所を通過する時に合わせて支払う形が普通です(タクシーを降車する際、料金と一緒に支払うこともあります)。
高速道路に関しては、利用しないのであれば支払う必要はありませんが、高速道路を利用するルートが一般的です。
また、約66センチ以上の荷物が3個以上ある場合、荷物1つにつき20バーツを支払う必要があります(バックパックはカウントされません)。
バンコク市内までの所要時間は約1時間弱が目安ですが、朝夕の渋滞時には2時間以上かかることもあります。
メータータクシー乗り場
メータータクシーの乗り場は、スワンナプーム空港のターミナルビル1階の4番出口(Exit 4)~7番出口(Exit 7)を出たところにあります。
スワンナプーム国際空港に到着する飛行機は全てターミナルビルの2階に到着します。そこで、「PUBLIC TAXI」や「Public Transportations」の案内表示に従って、エスカレーターないしエレベーターで1階まで降ります。
1階の4番出口~7番出口からビルの外に出ると、タクシー乗り場があります。乗り場は、「LARGE TAX(ラージタクシー)」「REGULAR TAXI(レギュラータクシー)」「SHORT DISTANCE(近隣)」の3つに分かれています。
「SHORT DISTANCE(近隣)」は、10キロメートル未満の短距離だけタクシーを利用する方向けです。
バンコク市内へ出たい場合は、「LARGE TAXI(ラージタクシー)」へ進みます。
荷物が多い場合や利用人数が多く、大型車を利用したい場合は、「LARGE TAX(ラージタクシー)」に進みます。
奥に進むとタクシーの発券機があるので、「GET TICKET!」のボタンを押して整理券を受け取ります。
この整理券には、番号が大きく書かれています。実際にタクシーに乗る場所はレーンごとに番号が割り振らているので、もし整理券の番号に「5」と大きく書かれているなら、「5」のタクシーレーンに行き、タクシーに乗車します。
ドライバーに行き先を告げて、メーターを倒してもらい、空港を出発します。
なお、この整理券には、乗車するタクシーのナンバーやドライバーの指名なども印字されています、もし万が一トラブルがあった場合は、クレーム時に使うことができます。
- 24時間いつでも空港からホテルやゲストハウスまでドア・ツー・ドアで行けるメリットは大きいです。
- 同行者がいる場合、利用料金をシェアすれば、かなりリーズナブル。
- タクシーを利用する日と時間帯によって、渋滞に巻き込まれる可能性があります。