2025年10月3日（金）韓国旅行は開天節を知るともっと楽しい！建国記念日の魅力と過ごし方

秋の韓国旅行を計画中なら、10月3日の「開天節（ケチョンジョル / 개천절）」を旅のテーマに加えてみませんか？　この日は、韓国の建国記念日。街を歩けば、家々や通りにひらひらと風になびく韓国国旗「太極旗（テグッキ / 태극기）」が目に留まり、人々の建国への誇りを肌で感じることができます。

開天節は、ただの祝日ではありません。神話と歴史が息づくこの特別な日を旅程に組み込むことで、普段とは違う深みのある韓国旅行が叶うかもしれません。

2025年、2026年、2027年の開天節の日程

韓国の祝日である開天節は毎年10月3日と日付が決まっており、旅行の計画が立てやすいのが魅力です。2025年からは週末にかかる年が続き、さらに旅行のチャンスが広がります。

開天節の歴史と、韓国の「国慶日」を知ろう

開天節の起源を辿ると、韓国の歴史と神話が見えてきます。この日は、韓国の歴史において特に大切な「国慶日」の一つです。

韓国には、国慶日が5つ定められており、そのうち4つが公休日（日本でいう祝日）です。開天節もその一つで、この日は街全体が祝祭ムードに包まれます。

• 三一節（サミルジョル / 3月1日）：独立運動を記念する日。
• 制憲節（チェホンジョル / 7月17日）：大韓民国憲法公布を記念する日（公休日ではない）。
• 光復節（クァンボクチョル / 8月15日）：日本からの解放と大韓民国政府樹立を記念する日。
• 開天節（ケチョンジョル / 10月3日）：韓国建国を記念する日。
• ハングルの日（ハンクルナル / 10月9日）：ハングルの創製と頒布を記念する日。

韓国建国神話の中心「檀君神話」とは

開天節は、伝説の建国者「檀君（タングン / 단군）」が最初の国家「古朝鮮（コジョソン / 고조선）」を建国したという神話に由来します。この物語は、韓国の人々にとって民族のアイデンティティや誇りを育む精神的な支柱として大切に受け継がれています。

神話は、天の神の息子「桓雄（ファヌン / 환웅）」と、試練を乗り越え人間に姿を変えた熊女（ウンニョ / 웅녀）の間に、伝説の建国者・檀君が生まれたという物語です。

この神話には、「広く人間世界を益する」という意味を持つ「弘益人間（ホンイギンガン / 홍익인간）」という建国理念が登場します。これは、共生を重んじる現代韓国の社会の精神的な土台です。

開天節の旅で訪れたい！神話と歴史を巡る観光スポット

開天節に韓国旅行をするなら、建国神話にまつわる観光スポットを巡る旅はいかがでしょうか。ソウル近郊で、神話の世界に触れることのできる場所をご紹介します。

神話の中心地「摩尼山」と「塹星檀」

檀君が天に祭祀を行ったとされる、仁川（インチョン / 인천）の江華島（カンファド / 강화도）にある摩尼山（マニサン / 마니산）。その山頂にある「塹星檀（チャムソンダン / 참성단）」は、まさに建国神話の中心地です。開天節当日は、国運の繁栄を祈る荘厳な祭祀が行われ、多くの人々で賑わいます。

この特別な観光スポットを訪れるなら、開天節当日を避けて、静かな別日に満喫するのも良いでしょう。開天節の特別な雰囲気はソウル市内で楽しみ、摩尼山の壮大な自然は別の日に楽しむ、そんなプランもおすすめです。

正式名称

摩尼山（마니산） / 塹星檀（참성단）

所在地

仁川広域市江華郡華道面興王里

概要

檀君が天に祭祀を行ったとされる、標高469.4mの霊山。その山頂にある石造りの祭壇が塹星檀です。毎年開天節には国運の繁栄を祈る荘厳な祭祀が行われます。

摩尼山へのアクセス

ソウル市内から摩尼山までは、公共交通機関を乗り継いで片道約2時間30分～3時間かかります。ソウル地下鉄5号線、9号線、空港鉄道の金浦空港駅または仁川空港から江華島行きのバスに乗り、江華バスターミナルで摩尼山行きのバスに乗り換えます。Googleマップで詳しい場所を確認してから出発しましょう。

摩尼山の詳細地図

ソウルで歴史を辿る「檀君聖殿」

建国者・檀君を祀った「檀君祀堂（タングンサダン / 단군사당）」は韓国各地にありますが、ソウル市内の観光スポットとして手軽に歴史に触れたいなら、社稷公園（サジッコンウォン / 사직공원）の中にある「檀君聖殿（タングンソンジョン / 단군성전）」がおすすめです。

ここは、初代王・檀君の位牌が祀られている静かな聖殿です。景福宮（キョンボックン / 경복궁）や光化門（クァンファムン / 광화문）からも徒歩圏内というアクセスの良さが魅力。歴史散策のついでに立ち寄ることで、旅に深みが増すこと間違いなしです。

正式名称

檀君聖殿 / Tangunjeon Shrine / 단군성전

住所

ソウル特別市鍾路区社稷路9ギル1-5

アクセス

地下鉄3号線景福宮駅1番出口から徒歩約10分

備考

入場無料で自由に見学できます。静かに見学するよう心がけましょう。

開天節の韓国旅行を楽しむためのヒントと注意点

特別な日だからこそ、気持ちよく開天節の韓国旅行を楽しむためのヒントをご紹介します。

• イベント情報を事前にチェック：開天節には、ソウル市内の公園や広場で伝統音楽や舞踊、伝統工芸体験などのイベントが開催されることがあります。特に景福宮や徳寿宮といった古宮では、この日ならではの特別な行事が行われることも。韓国観光公社のウェブサイトやSNSで事前に情報をチェックし、旅程に組み込んでみましょう。
• 交通機関は計画的に：祝日ということもあり、地下鉄やバスは混雑する可能性があります。時間に余裕を持った行動を心がけましょう。
• お店の休業情報：個人経営の小さなお店などは休業する場合があります。主要なショッピングモールや観光客向けのレストランは営業していることが多いですが、念のため事前に確認すると安心です。

まとめ：開天節の旅で、韓国の精神に触れる

韓国の建国記念日である開天節は、太極旗が彩る街並みを歩き、歴史的な観光スポットを巡ることで、普段とは違う旅の深みに出会える特別な日です。

この日ならではの雰囲気を味わいながら、あなただけの特別な韓国旅行を楽しんでくださいね！