世界中から150万人が集結し、冬の韓国を象徴する一大スペクタクルとなる「氷の国華川(ファチョン)ヤマメ祭り」。ソウルから約2時間半、江原道(カンウォンド / Gangwon-do)の静かな町・華川(ファチョン)は、1月、氷上のワンダーランドへと姿を変えます。1万7千個のランタンが「仙灯(ソンドゥン)通り」を彩り、凍てつく川が人々の歓声で震える、年に一度の特別な冒険が始まります。
人口わずか2万4千人ほどの町に、その60倍を超える「平均150万人(華川郡発表)」もの人々が詰めかけます。CNNがオーロラなどと並び「世界7大驚異(7 Winter Wonders)」の一つに選出したその光景は、見渡す限り続く分厚い氷の上を群衆が埋め尽くす圧倒的なスケール。もはや一地域のお祭りという枠を完全に飛び越えた、韓国を象徴する社会現象となっています。
この記事では、2026年の最新開催情報、世界を驚かせた現地の熱狂、そしてスムーズなアクセスと後悔しないプランニング術を紹介します。
2026年「氷の国華川(ファチョン)ヤマメ祭り」の日程
- 2026年1月10日(土)〜2月1日(日)予定
※氷の状態(結氷の厚さ)により期間が前後・延長される場合があります。訪問直前に必ず公式サイトをご確認ください。
【規模】世界が注目する「冬の聖地」の熱気
12万人の外国人が目指す、国境を越えた感動
華川郡の統計によると、2024年大会の外国人来場者は過去最多の約12.1万人を記録。タイ、ベトナム、台湾など、雪のない国々からの旅行者が全体の8割を占めます。彼らにとって、厚さ30cmを超える硬く冷たい氷の上を歩く体験は、まさに一生ものの冒険。会場に響く多言語の歓声は、この祭りが世界共通の「憧れ」であることを物語っています。
一方で、日本人訪問者はまだ少なく、定番を越えた旅を求めるリピーターにとって、ここは「未開拓のレアスポット」としての価値を保っています。個人でのアクセスが難しいエリアだからこそ、専用シャトルやツアーを活用することで、一気に旅の質が高まります。
【規模感】地平線まで続く氷の釣り場と、世界中から集まる人々の熱気をご覧ください。
2.【体験】五感で楽しむ:極寒が生む4つのドラマ
【釣る】静寂の中で氷の底を覗き込む「高揚」
氷に開けられた小さな穴をじっと覗き込むと、透き通った川底を泳ぐヤマメの姿が見えることもあります。周囲の喧騒が遠のくような、自分と魚との静かな駆け引き。糸を垂らし、かじかむ指先に伝わる「ググッ」というわずかな振動。その瞬間、全身を駆け巡る高揚感は、冬の寒ささえも心地よい刺激に変えてくれます。
【触れる】氷点下10度の「素手つかみ」に見る「情熱」
CNNを驚かせたのは、極限状態で見せる人間の剥き出しのエネルギーでした。氷点下の冷気が肌を刺す中、半袖・短パン姿で冷水に飛び込む人々の勇姿。体験者には専用のTシャツと短パンが貸し出されるため、特別な装備がなくてもこの熱狂に飛び込めます。指先に触れる魚の鱗の冷たくも確かな感触は、デジタルな日常では決して味わえない「生の熱量」を教えてくれます。
【臨場感】冷水に飛び込む参加者たちの、寒さを忘れた興奮の瞬間です。
【食べる】炭火の香りに包まれる「格別の満足感」
体験の余韻を深めるのは、焼き場から漂う香ばしい匂いです。パチパチとはぜる炭火を囲み、氷点下10度の中で頬張る焼き立てのヤマメ。かじかんだ指先で味わう、ふっくらとした身の甘み。極寒というスパイスによって完成するこの味覚は、自分への最高のご褒美と感じられるはずです。
【歩く】夜の街を彩る「仙灯通り」の「輝き」
日が落ちれば、町は光のアートギャラリーへと姿を変えます。数万個のヤマメ型ランタンが頭上を埋め尽くす「仙灯(ソンドゥン)通り」や、世界最大級の室内氷彫刻。昼のダイナミックな熱狂と、夜の静謐な美しさ。この鮮やかなコントラストが、冬の韓国旅行をより深く彩ります。
【夜景】光と氷が織りなすアート空間。夜の華川の幻想的な風景です。
【判断】日帰りか、宿泊か?旅のスタイル診断
- 手軽さを取るなら日帰り:朝8時にソウルを出発し、夕方にはソウルへ。地方旅への心理的ハードルを最も低くできるプランです。
- 夜を堪能するなら宿泊:幻想的な氷彫刻や仙灯通りをゆっくり鑑賞するなら、近隣の春川(チュンチョン)泊が最適。翌日に本場のタッカルビ巡りを組み合わせるのが通の楽しみ方です。
【移動】ソウルからのスムーズなアクセスガイド
【結論】最も楽に移動したいなら、外国人専用エリアの利用特典がある「専用シャトルバス」や「日帰りツアー」がベストです。
- 外国人専用シャトルバス(推奨):明洞や弘大から会場まで直行便が例年運行されます。チケット手配の手間がなく、外国人専用の休憩所や釣り場を利用できる特典も多いため、初めての旅行者には最適です。
- 鉄道(ITX-青春)+ 市外バス:ソウル・龍山駅から特急で春川駅へ。雪国の景色を楽しみながら移動し、駅前から華川行きの市外バスに乗り換えます。個人旅行に慣れた方に便利なルートです。
- 市外バス直行:東ソウル総合バスターミナルから直行バスが運行。ただしイベント期間中は非常に混雑するため、事前の確保が必須です。
【旅のTips】失敗しないための持ち物・混雑チェックリスト
- 足元の重装備は必須:氷の上は想像以上に底冷えします。防水のスノーブーツに足用カイロの重ね貼りは「必須装備」です。
- スマホのバッテリー対策:極寒ではバッテリーが急減します。モバイルバッテリーは必ず持ち、衣服の内側の暖かい場所で保管しましょう。
- 平日の訪問を推奨:週末は1日で20万人が訪れることもあります。ゆっくり体験を楽しみたいなら、平日の訪問が賢明な選択です。
【Q&A】さらに楽しむための詳細ガイド
Q1:ヤマメはどうやって食べるのが一番おいしい?
現地では「焼き(塩焼き)」と「刺身」の2種類を楽しめます。
- 香ばしさを楽しむなら「焼き」:会場内の焼き場へ持ち込むと、高速回転する炭火焼き機でふっくらと焼き上げてくれます。氷点下で食べる熱々の身は格別です。
- 鮮度を味わうなら「刺身」:刺身センターへ持ち込むと、手際よく捌いてくれます。韓国スタイルとして、酢コチュジャン(チョコチュジャン)とサンチュ、ニンニクと一緒に食べるのが通の楽しみ方です。
※1人あたり1〜2匹が目安です。釣りすぎた場合は、近くの家族連れなどに譲るのもこの祭りの温かい交流の一つです。
Q2:究極の防寒対策、これだけは持っていくべきものは?
プロが推奨する「三種の神器」は以下の通りです。
- 折りたたみ式の小型チェア:氷の上で長時間しゃがむのは腰に負担がかかります。100円ショップなどの軽量な椅子があるだけで、疲労度が劇的に変わります。
- 保温魔法瓶:会場で買う飲み物も良いですが、お気に入りのお茶を熱いままキープしておくと、極寒の中での「救い」になります。
- 偏光サングラス:晴天時の雪と氷の反射は強力です。目を保護し、さらに氷の穴の中を見やすくするために重宝します。
Q3:釣れなかったら、ヤマメは食べられないの?
ご安心ください、食べられます。会場内の売店や周辺の飲食店では、釣果に関係なくヤマメ料理を提供しています。また、入場チケットには、現地で使える「農産物商品券」が含まれていることが多いため、それを利用してお得に食事を楽しむことも可能です。
ソウルから少し足を伸ばすだけで出会える、奇跡のような真っ白な世界。今度の冬は、日常を脱ぎ捨てて、心まで震えるような熱い体験を自分にプレゼントしてみませんか?
- イベント名
- 氷の国華川(ファチョン)ヤマメ祭り(Hwacheon Sancheoneo Ice Festival / 화천 산천어축제)
- 開催場所
- 江原道ファチョン郡ファチョン邑サンチョノギル137 (강원특별자치도 화천군 화천읍 산천어길 137)
- 公式サイト
- Sancheoneo Ice Festival

