
毎年12月5日は、タイの祝日「ラーマ9世誕生日(King Bhumibol Adulyadej’s Birthday)」であり、同時に「タイの父の日」でもあります。この日は、タイ国民が故ブミポン国王(ラーマ9世)の誕生を祝い、感謝と敬意を表す大切な日です。この記事では、国民の父として慕われた国王の功績と、祝日の過ごし方についてご紹介します。
2025年、2026年、2027年の誕生日の日程
- 2025年12月5日(金)
- 2026年12月5日(土)
- 2027年12月5日(日)
この祝日は毎年、固定日です。
「開発国王」として国民に寄り添った功績を祝う
ラーマ9世は、1946年に弱冠18歳で即位されてから、ギネス世界記録に認定されたご在位期間70年余という長きにわたり、タイ国民の生活向上に尽力しました。
特に、「ロイヤル・プロジェクト」と呼ばれる地方開発計画は、貧困に苦しむ人々の生活を根本から改善し、絶大な信頼を獲得するきっかけとなりました。国王自らが貧しい農村を巡幸し、ケシ栽培から自給自足が可能な農業へと転換させるための技術指導や、ダム建設などのインフラ整備を進めました。
芸術と科学に秀でた国王の多才な側面
故ブミポン国王は、音楽、写真、絵画、ヨットなど、多岐にわたる分野で才能を発揮したことでも知られています。特にジャズ音楽への造詣が深く、サックスの名手としても有名です。

科学分野では、治世を通じて水資源開発や人工降雨技術の研究に熱心に取り組み、タイの発展に大きく貢献しました。この日、国民は国王の多才な功績と偉大な生涯を祝います。
感謝と祝福に満ちた祝賀イベント
ラーマ9世の誕生日は、国全体が感謝と祝福の雰囲気に包まれます。国民は、国王のシンボルカラーである黄色い服を身につけてお祝いします。首都バンコクでは、王宮周辺がライトアップされ、夜空を彩る花火が打ち上げられるなど、華やかな祝賀ムードに包まれます。また、この日は「父の日」でもあるため、家族で父親を祝う行事も盛んに行われます。

関連スポット概要
ラーマ9世の誕生日を祝う上で、特に関連性の高いスポットを2つご紹介します。これらの場所は、国王の功績や人柄に触れることができます。
- アナンタサマコム宮殿
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- 場所: ドゥシット宮殿敷地内
- 備考: 歴代国王とゆかりが深く、祝賀イベントの舞台となることもあり、華やかな雰囲気で記事を彩るのに適しています。
- チュラロンコーン大学
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- 場所: ラーマ9世が名誉博士号を授与された大学
- アクセス: MRTサームヤーン駅からすぐ。
- 備考: 誕生日には、この大学を含む各地で国王の功績を称えるイベントが開催されることがあります。
故ブミポン国王のもう一つの祝日:ラーマ9世記念日
ラーマ9世に関連するもう一つの祝日が、毎年10月13日の命日です。この日は誕生日とは対照的に、国王の崩御を悼み、その功績を深く偲ぶ日となっています。黒い服を着て、各地で追悼行事に参加するタイ国民の姿を目にすることができます。参照:ラーマ9世記念日の詳細
旅行者向け注意事項
- ラーマ9世誕生日はお祝いの日ですが、王室関連施設を訪れる際は、敬意を示すため、肌の露出を避けるなど適切な服装を心がけましょう。
- 当日は多くの国民が祝賀イベントに集まるため、王宮周辺の交通機関は混雑する可能性があります。
- 王宮周辺のライトアップや花火は、ワット・プラケオ(エメラルド寺院)やチャオプラヤー川沿いから美しく眺めることができます。