ミャンマーのテレビ放送事情
ミャンマーでは、長らく国営放送の「MRTV」(ミャンマーラジオテレビ局)の寡占状態が続いていました。
「MRTV」は、1939年にラジオ放送からスタートした国営放送局です。1980年代には日本の協力により、ヤンゴンスタジオセンターの建設および番組制作機材が整備され、本格的なテレビ放送を開始しています。
2011年に軍政から民政へと移管してからは、「MRTV」も国営放送から公共放送へと変化する兆しが現れています。
また、民間の地上波放送局や衛星放送局も誕生し、大きな変化が現れています。
テレビの普及が進みつつあるミャンマーですが、BBCの調査(2015年)によると、テレビの世帯普及率は48%。
他の東南アジア諸国に比べると、決して高い数字ではありません。
さて、ミャンマーのテレビ番組で圧倒的な人気を誇る番組は、サッカーの試合です。
ミャンマーの国内リーグの試合や、アジア各国の代表チームが対戦する国際的な試合では、人々がテレビの前に集まり、盛んに応援を飛ばしています。
女性視聴者の間では、韓流ドラマも人気です。
ミャンマーの地上波放送
- MRTV(Myanma Radio and Television)
- MRTVはミャンマーで全土をカバーしている国営(情報省)放送局。
- MRTV
- MRTV Entertainment CHannels
- MRTVの娯楽系のチャンネルです。
- MRTV
- MWD(Myawaddy TV)
- 1995年開局。国防省が管理・運営している全国ネットテレビ局。
- Myawaddy TV
- MRTV-4
- 2004年に財閥系のフォーエバー・グループが情報省と共同出資して開局。最初の24時間娯楽チャンネルとしてスタートしています。
- 5 network
- 海外の映画、スポーツなどを放送する有料チャンネル。財閥系のフォーエバー・グループと情報省の共同出資。
- 4TV
- 財閥系のフォーエバー・グループの独自チャンネル。有料多チャンネル放送。
- Channel 7
- 財閥系のフォーエバー・グループとタイの放送局TV3の共同出資による放送局。教育番組を中心に放送しています。
- MITV(Myanmer International TV)
- 2001年、MRTVがThaicom 3衛星を使用して国際放送「MRTV-3」としてスタート。2010年3月にシュエ・タン・ルイン社が50%出資して民営化され、運営しています。毎日午前9時から午前11時、午後4時から午後6時まで国内ニュース、教育、娯楽番組を中心に英語で放送しています。
- MNTV(Myanmar National Television)
- シュエ・タン・ルイン社の独自チャンネル。ヤンゴン、マンダレーなどの大都市圏で放送。
- Myanmar National Television (MNTV)
ミャンマーの衛星放送
- MITV(Myanmer International TV)
- 2001年、MRTVがThaicom 3衛星を使用して国際放送「MRTV-3」としてスタート。2010年3月にシュエ・タン・ルイン社が50%出資して民営化されています。ミャンマー国内、および日本を含む120を超える国に向けて24時間、英語放送を行っています。インターネットでも配信。
- SKY NET
- 2010年11月、ミャンマーで初めての衛星放送プラットフォームとしてスタート。130以上のチャンネルの有料サービスを展開しています。視聴するにはパラボラアンテナとセットアップボックスなどの設置が必要です。